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とあるオジサンの物語 第二話 ~旅立ちの刻~ 

それからの私は、まず色々な職に就くために年齢を詐称し軍に入隊

キューバに赴き色々な事を学んだ。様々な資格を取り1年で除隊後は

様々な職業を渡り歩く事になる。どの職に就いてもその道を極めんと

励みながらも、これといった自分の道は定まらず、30代半ばまでの

間に40種に上る職を経験することになる。 鉄道の機関車修理工、

助手、保険外交員、船舶、セールスマンなどそれぞれで資格取得や

自分の中で満足がいくまで勤め上げたつもりである。 

極めたとは言い難いが、その後の私の発展に大いに役に立つ知識を

得た貴重な時間とも言えよう。 そんな中、30代も後半にさしかかろうかと

言う頃に一つの募集に巡り会った。 ガソリンスタンドの雇われ経営者の

募集だ。先に触れたように様々な職種を経験した私はそれなりに

経営学も学んでおり、取扱い資格も有る。やりがいもありそうなこの仕事に

魅力を感じ飛び込みました。 閑散とした田舎町で、車通りもそれほどなく

当初はこれもなんとかやっている状態でした。 日々の中で抱いた期待と

現実の狭間に揺れるその時に、脳裏に一つの言葉が浮かびます。


「仕事には、ベストを尽くすのよ」 頭を打ちつけられたような衝撃が

再びよぎります。 「今の私に何ができるのだろう?」出来る事をしよう!

そこで私はガソリンを入れてる間に少しでもお客さんを満足させたいと

窓ふきを始めました。 そうしてると… 
「お、なんだいここでは そんな事も

してくれるのかい?」 
「はい!こうしてても時間があるので出来る事を」

 当時のスタンドは、古い映画などでも見たことがあるような

ポツンと給油機が一つあり、周りは埃だらけ。

ただガソリンを入れる為にあったような場所であり

そのような事をする店は皆無だったのです。

そう、サービスステーション。 今でこそ当たり前なこの行為は

ここから広がったと言っても過言では無いでしょう。 さて、お客さんの評判も

良く、トラック運転手の口コミで数あるスタンドの中で私の店はいつも

繁盛するようになりました。 そんな中起きたのが1929年の世界大恐慌

数々の会社が倒れ、当然の事ながら旅行や物流も緩慢になり

なんとスタンドの母体会社がその煽りを受け倒産に追い込まれました。

これが私にとって初めて経験する大きな挫折です。スタンドの経営自体は

順調でも、私には独力で経営する基盤も無く、しかたなく店を

手放すことになりました。 ですが、ここで救いの手が現れます

私の経営を見聞きしたライバル会社から、なんと国道沿いのスタンドの

経営をしてみないかと持ちかけられたのです。 私は一も二もなく飛びつき

もう一度自分の手腕を振るうべく、再び立ち上がりました!

 次号へ続く・・・  天光

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